防災士試験を受けてみた

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気象予報士試験
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 気象予報士試験に合格した後、防災士試験を受験しました。

 防災士ってどんな資格なのか。どんな試験を受けるのか。

 難易度はどうか。どのくらい勉強しなければいけないのか。

 2022年12月に防災士試験を受験した私が、その体験を報告します。

防災士とはどんな資格か

防災士は防災リーダーとしての認定を受けた者

 防災士は、弁護士や税理士のように、法律に定めのある国家資格のように感じる人が多いかも。

 しかし、防災士教本によれば、「特定非営利活動法人日本防災士機構」が認証する者だとしています。

 また、教本の見開きには、以下のようなことが書かれています。

 防災士とは、”自助””共助””協働”を原則として、社会の様々な場で防災力を高める活動が期待され、そのための十分な意識と一定の知識・技能を習得したことを、日本防災士機構が認定した人です。

 要するに、地域の防災リーダーとしての知識・技能を習得した者として認定された者であるということです。

防災士の資格要件

 では、防災士として認定されるには、どのような要件が必要なのでしょうか。

 おそらく一番多い、2日間の講習会で資格を取る方法を以下に要約しておきます。

 1)救急救命講習の受講(講習会での同時受講可能、消防署や日赤の講習の別途受講でもOK)

 2)防災士講習会の内容についての事前学習(講習会当日のレポート提出)

 3)2日間の講習会の受講

 4)2日目の講習終了後実施される試験で合格する

 なお、もし最後の試験で合格できなくても、3)までの要件を満たし、一定の期日以内であれば、追加料金なしで再受験できるようです。

防災士講習の申し込みと受講準備

講習会はどこでやっているのか

 講習会を実施している機関はたくさんあります。

 自治体によっては自治体単位でも実施しているので、まずはそれを調べてみるとよいでしょう。

 また、大学や専門学校のカリキュラムに組んであるところもありますが、部外の人が受講できるところは少ないようです。

 そのため、多くの方は民間団体が実施する講習会を受けていることが多いようです。

 実施機関などは、防災士機構のHPでご確認ください。

申し込み

 実施機関が決まれば、講習会の日程を調べ、その日に空きがあるか調べます。

 民間機関の開催であれば、ネット予約できます。

 しかし、受講者が多いので、東京や大阪など頻繁に開催されるところでも、2ヶ月先ぐらいしか取れないことが多いです。

 予約ができ、受講料を振り込むと講習会の3~4週前ぐらいにテキストなど一式が送ってきます。

防災士講習会や自宅学習の教材
防災士講習会や自宅学習の教材(防災士研修センターのもの)

 防災士教本は防災士機構のもので、おそらく全講習会共通と思われます。

 試験対策ブックは防災士研修センター発行(=私が受けた講習会の主催者)です。

 履修確認レポートは提出したので、発行元はわかりませんが、資格取得要件の一つとなっているものです。

 ほかに、受講票や研修会場の案内など事務的な書類も同梱されています。

講習会まで

 講習会の時までにしなければならないこと、それは3つです。

 1つめは、講習会の時までに、履修確認レポートを仕上げなければなりません。

 基本的には教本に書いてあることを穴埋めするだけなのですが、記述量がそこそこ多く、箇所数もたくさんあるので、結局は教本の主要な部分に目を通すことになります。

 2つめは講習会終了後にある試験の対策です。

 後述しますが、講習会の説明内容は、試験問題に直結するものではないので、事前に傾向をつかむため、試験対策ブックを最低1回はやっておいた方がいいでしょう。

 3つめは、当日の防災士の登録手続きに必要なものの用意です。

 必要なものとは、写真2枚と救急救命講習修了証のコピーです。救急救命講習を当日受講する場合は、写真のみ必要です。

講習会当日

 私は2022年12月10日、11日に防災士研修センター開催の講習会を受けました。

 1日目の午前は救急救命研修

 元救急救命士の講師の指導により、心肺蘇生法とAEDの実技を中心とした研修でした。

 残りの1日目の午後から2日目は講義が中心で、一部個人ワークでした。

 講義の講師は、大学教員や実際に現場で活躍している企業の技術者など。

 動画などもうまく使いながら、飽きさせない講義で、私はとても勉強になりました。

 ただし、この講義の中では、最後に控える試験の傾向や対策に関する説明は、ほぼ無いと思ってください。

 このときはお昼休みに、試験によく出るテーマみたいなスライドが流されました。いつも流しているのなら、ここは注目です。

 そして、2日目の最後に試験となります。

 研修をしていた研修センターの職員さんが退場し、防災士機構の方が会場に来て試験がはじまります。

 試験は3択の30問、24問以上正解で合格です。

 試験の合格率は不明ですが、防災に関心のある人なら、常識の範囲の問題が半分ぐらいあります。

 50分の試験時間の半分で答案を提出した人がそこそこいたことからも、さほど難しくないといえるでしょう。

防災士の資格をどう評価するか

防災に関心があるならとっておいていい資格

 防災士資格取得者は20万人を超えているそうです。

 気象予報士が1万人ちょっとですから、その20倍ほど防災士はいるということです。

 私が受けている会場でも、家族で受けている人や高齢の参加者もいて、裾野の広い資格です。

 また、要件を満たしていれば試験の再受験が認められるなど、少しでも多くの人にとらせたいという方針が見て取れます。

 一度取得すれば、登録更新の必要もありません

 内容からも、幅広い防災知識が身につくことから、防災に関心のある方は取得を検討されてはいかがでしょう。

気象予報士を目指す方は

 気象予報士の多くの方が防災士を取得されています。

 特に、報道関係の方は、防災についても解説することが多く、防災士が肩書きとして生きる職種の一つだと思います。

 それだけに、気象予報士の勉強と並行して、防災士をとろうと思う方もいらっしゃるでしょう。

 ですが、私は気象予報士試験の勉強に集中することをおすすめします。

 防災士は、気象予報士に合格するような方なら、少しの勉強で取れる資格ですので、合格してからでも十分間に合います。

 以上、私の経験をお話ししました。

 私のプロフィールはこちら

 私の気象予報士の合格体験記はこちら

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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