警報や注意報が出て、あわてたことはありませんか。
知っていそうで知らないのが警報や注意報です。
どんなときに警報や注意報が出るのか、発表の可能性はどのように知るのか。
防災上の視点から、警報・注意報について、解説します。
警報・注意報の種類と発表基準
警報・注意報にはどんな種類があるのか
天気予報で注意報や警報をご覧になることは多いでしょう。
警報とは重大な災害が起こるおそれのあるときに警戒を呼びかけて行う予報のこと。
また、注意報とは、災害が起こるおそれのあるときに注意を呼びかけて行う予報のことです。
では、警報・注意報が、何種類あるかご存じですか。
答えは、警報が7種類、注意報が16種類です。
7種類の警報には、それぞれ同趣旨の注意報があるので、注意報しかないのは9種類です。
警報、注意報の名称 | |
警報 | 大雨(土砂災害、浸水害)、洪水、暴風、暴風雪、大雪、波浪、高潮 |
注意報(警報あり) | 大雨、 洪水、強風、風雪、 大雪、波浪、高潮 |
注意報(警報なし) | 雷、融雪、濃霧、乾燥、なだれ、低温、霜、着氷、着雪 |
気をつけてほしいのは注意報と警報で同じ意味でも名前の違うものがあること。
強風注意報は暴風警報と、風雪注意報は暴風雪警報に対応します。
警報の6種類は、いずれも人命に深く関わる広域的で深刻な事態を招く気象災害を引き起こします。
これに対して注意報しかない9種類は、局地的であったり、主に工作物や農作物などに被害を及ぼすものが多いようですね。
どんなときに警報や注意報が出るのか
大雨が降ってきたから大雨注意報が出ると思われている方もいらっしゃるのでは?
ですが、警報や注意報は、災害が起こるような気象状況になってから出していたのでは、手遅れになってしまいます。
それでは意味がないので、災害が想定される程度に応じて、あらかじめ注意を呼びかける、それが注意報や警報なのです。
気象台では、気象観測や衛星写真などのデータ解析を元に、毎日天気予報を発表しています。
その作業の中で、何らかの危険な気象現象が起こる可能性があると判断される場合に注意報が発表されるのです。
警報・注意報の発表基準
それでは、注意報や警報の発表基準はどのようになっているのでしょうか。
注意報、警報の発表基準は市町村毎に(例外あり)、その発表基準が定まっています。
例えば、大阪市ですと陸上で12m/s、海上で20m/s以上の風が吹くと予想されるときに、強風注意報を出すと決まっています。
同様に、大阪市の暴風警報の基準は陸上20m/s、海上25m/s以上となっています。
各市町村の発表基準は、こちらから県名、市町村名とクリックしてご覧ください。
警報・注意報の発表を早めに知るには
早期注意情報の活用
警報や注意報が災害が起こると思われるときに出されるといいました。
ということは、少しでも早く知ることで、災害が軽減できる可能性があるとおいうことです。
上の図は気象庁の発表している早期注意情報です。
この図は、気象庁HPの各市町村の警報・注意報を示している表の下に記されています。
表の見方は図に示されたとおりですが、今後警報になる可能性のある事象・時間帯が(高)、(中)、なし の3段階で表されています。
台風接近時はもちろん、日頃から1日1回は目を通しておけば、警報級の事象なら事前に知ることができます(もちろん予報がかわることもあります)。
注意報が警報にかわるか、かわるのはいつかを知るには
気象庁のHPで各市町村の警報・注意報を見ていると、ときどき「コーテーションマーク→!」がついている注意報があります。
これは、「この注意報は近いうちに警報にかわる可能性がある」という目印です。
この目印を見たら、警報級の事態が起こることを想定して、早めの防災対策に取りかかることが必要です。
「気象情報」の活用
私が農業技術者として、農家に注意を呼びかける際に一番参考にするのが、気象台の発表する「気象情報」です。
これには、全国版「全般気象情報」、ブロック版「地方気象情報」、府県版「府県気象情報」の3種類があり、警報に先立って防災上の注意点などを流しています。
いつ頃、どのような現象が、どのぐらいの規模で起こるかを知る上で、非常に役に立つ情報です。
別途詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。
まとめ
気象台が出す警報や注意報はどのようなものか。
その発表の基準はどのように決まっているのか。
また、気象台が注意報や警報以外にも、いろいろ防災に活用できる情報を出していることもおわかりいただけたと思います。
こうした情報を活用し、早めに防災行動に取りかかれるように、是非農園タイムラインを作っておいてください。
農園タイムラインはこちら。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。