天気図で天気がわかる

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天気図
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 テレビの天気図で気象予報士さんがいろいろ解説していますよね。

 地図の上になんか線がいっぱい引いてあるけどあれは何? 高気圧と低気圧ってどういうこと? 天気図だけで明日の天気がわかるの?

 いろいろ疑問に思う天気図についてのあれこれ、これを読めばみんな解決しますよ! 

 そのうち、天気図を見ただけで、明日は暑いか寒いか、雨が降りそうかどうか、だいたいわかるようになりますよ。

まずは天気図を見てみましょう

天気図の説明のための天気図
2022年11月13日21時の天気図(気象庁)

 よく見る天気図です。日本の天気図のベースとなる地図には、日本列島のほかに大陸、フィリピン、台湾、サハリン及び周辺の海域が描かれています。

 これは、こうした周辺地域の大気やその動きが日本の気象に影響を与えていることを示しています。

 地図のほかにも、うねうねと細い線やら太い線やらが日本列島の周りに描かれています。

 これが等圧線で、空気の動きを知る大きな手がかりとなるものです。

等圧線は何のために引かれているの?

 等圧線は、地上で同じ気圧の地点を結んだ線で、地形図における等高線の役割を果たすものです。

 地形図では、等高線の高いところから低いところへ水が流れますよね。天気図でも同じようなことが起こります。

 天気図では、概ね、等圧線の高い数字のところから低い数字のところへ風が吹きます。

 「概ね」と書いたのは、天気図上では風はまっすぐに気圧の高いところから低いところへ向かうわけではなく、地球の自転の影響を受けて、渦を巻くように動くからです。

 ここでは、大きな尺度(例えば上記の天気図全体)で考えれば、風は等圧線を直角に横切るように、気圧の高いところから低いところへ向かって吹くのだということを知っておいてください。

天気図に書かれている数字はなに?

天気図の説明のための天気図
2022年11月13日21時の天気図(気象庁)

 先ほどの天気図をもう一度見てください。

 矢印の所に書かれている○○km/hの数字は、低気圧や高気圧の動く速度(時速○○km)を示しています。

 それ以外の低気圧や高気圧のそばに書かれている1000とか、990とかという数字は、低気圧や高気圧の中心の気圧が何ヘクトパスカルかを示しています。

 ヘクトパスカルは気圧の単位で、数字が低いほど気圧が低く、数字が高いほど気圧が高いことを示しています。

 日本の地上付近(高山を除く)の気圧は概ね1000ヘクトパスカル~1030ヘクトパスカルぐらいのことが多いです(いわゆる1気圧は1013ヘクトパスカルです)。

高気圧、低気圧ってどんなもの?

 天気図には「高」とか「低」とか書かれているところがあります。

 この「高」が気圧の高い場所(高気圧といいます)、「低」が気圧の低い場所(低気圧といいます)です。

 名前のとおり、高気圧では気圧が高く、低気圧では気圧が低いのですが、これはあくまで相対的なもの。

 周りに比べて高いか低いかを表したもので、何ヘクトパスカル以上が高気圧で、いくら以下が低気圧というものではありません。

 低気圧のほうが高気圧より気圧が高い天気図の事例として、下の天気図をご覧ください。

 日本のはるか東の低気圧が1008ヘクトパスカル、朝鮮半島の北の高気圧が1006ヘクトパスカルと逆転しています。

低気圧のほうが高気圧より気圧の高い天気図
2022年8月13日9時の天気図(気象庁)

高気圧、低気圧ではなにが起こるのか

 気圧の高いところ(高気圧)から、気圧の低いところ(低気圧)へ、気圧の差を少なくするように風が吹きます。

 ですから、低気圧は周辺から風が吹き込むところ、高気圧は周辺へ風が吹き出すところとなります。

 低気圧では、周辺から風が吹き込みますので、風がぶつかり、空気の行く場所が水平方向にはなくなって、空気が上に向かって持ち上げられます。これが上昇気流です。

 通常、上空は地表より気温が低いので、空気中の水蒸気が冷やされ、水滴や氷の粒になり、集まって雲となって、雨や雪となって地表に降り注ぎます。

 これと反対に高気圧では空気が吹き出したあとに上空から空気が流れ込み、下降気流となりますが、こちらは上空の空気が暖められ、水や氷が蒸発して水蒸気となるため、雲はできません。

 低気圧では雨が降りやすい、高気圧では晴になりやすい、というふうに覚えてください。

低気圧や高気圧は渦巻き

 さきに風は「概ね」気圧の高いところから低いところへ吹くけれども、実際は渦を巻いているということを書きました。

 これを高気圧や低気圧の周りで見てみましょう。

 北半球の風は、地球の自転の関係で風を右向きに曲げようとする力を受けます。

 (正確には力を受けているのではなく、力を受けているように「見える」:この見かけ上の力を「コリオリの力」といいます)。

 その結果高気圧から吹き出す風は時計回りに風向が変わっていきます。

 同じように、低気圧に吹き込む風も、右向きの力を受けているので、こちらは反時計回りに風向が変わっていきます。

 すなわち、高気圧のまわりでは時計回りに風向きが変わり、低気圧のまわりでは反時計回りに風向きが変わり、それぞれ渦を巻くように風が吹いているのです。

天気図の見方まとめ 風向きと気圧に注意

 最後に天気図を見るポイントをまとめると、以下のとおりです。

  ○ 等圧線の位置や方向、混み具合から風向きや風の強さの大きな流れをつかむ

  ○ 高気圧、低気圧の位置や勢力からおおよその天気を知り、予想する

 慣れるまでは、なかなかすぐにはわかりにくいのですが、ほかの記事も参考にして、日々の農業や防災に役立ててください。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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